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January 19, 2007

恵比寿から

ちょっとした自己嫌悪に陥りつつ、閉館まで少し時間があったので写真美術館を覗いた。
かく言うぼくは、ダゲレオタイプの何たるかも知らない、と、細江英公展の入口に置いてあったチラシに、氏の文章で「生まれて初めてダゲレオタイプで撮影した・・・」とあるのを見て思う。心臓がとても苦しいので腰をかける。

* * *

「鎌鼬」を見た。
稲刈り後の田に水を張ると、残された稲穂の根元の部分(いま適切な名詞が出てこない)が、幾分かの高さで水面から突き出す。それぞれの田はこのような突起物で埋め尽くされた状態で、ある一定の領域ごとに土地を区画している。ということは、結局のところ見渡す限りの地表は突起物で充満していることになる。そうした、いわば草間彌生的なオブセッションに気を取られているうちに、この突起物ひとつひとつが土方巽本人であったことに気づく。あるいは影であるかもしれない。最早どちらでもよいことだろうが。
片足は地面の上に置かれているようで、実は地中の氷山の一角であった。もう片方はおそらく地面から遊離している。体は透明マントか稲刈り後の水田に似せた迷彩じゅうたんのどちらかで隠されているのだが、両足がそこから突き出ているので、頭隠して尻隠さずの状態になっているのだ。
年端もいかぬ少女を恍惚とさせるノウハウをぼくにも伝授してほしいものだ。彼女の両鼻の穴の広がりは尋常ではないと思う。
稲架木の上の舞踏家は鴉を気取るのだろうか。それにしても稲はどこに行ったのか。あるいはとうに焼かれたか。炎と黒煙とが上空で混合している。
全力疾走しながら旭日旗の旭日部分だけを身体と合一させている。
ふと見ると写真下部には舞踏家の輪郭があり、おそらくその視線はこちらに向かっているのだが、屈むとそれは黒い一帯である。立ち上がって再度輪郭を確認し、再び屈んでそれを消す。この一連の動きをスクワット運動といいます。

* * *

「球体写真二元論:細江英公の世界」展
会場: 東京都写真美術館
スケジュール: 2006年12月14日 〜 2007年01月28日
住所: 〒153-0062 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
電話: 03-3280-0099 ファックス: 03-3280-0033

投稿者 yhiraki : 07:16 PM | コメント (0)

January 14, 2007

衣笠から

去年の12月に府中市美術館に行ったときに、公開展示室で中ザワヒデキの「脳波ドローイング」を見た。もっとも公開制作はとっくに終わっていて、そのときの様子のビデオと、壁に脳波計経由で描かれた「ドローイング」が何枚も貼ってあるだけだったけど。
展示室内の白板に、確か「追悼!松澤宥先生」と書いてあって、多分中ザワ氏が書いたのだと思うけれど、それを見てぼくは松澤宥が亡くなったのを知ったのだ。
といっても、氏のことはろくに知らない。難解だという思い込みから、敬して遠ざけていた。

1995年、当時銀座にあった佐谷画廊で、オマージュ瀧口修造の企画として松澤宥の個展があった。が、結局行かなかった。それ以降、つまり「七つの詩」以降のオマージュ瀧口展は、大体見ている(1、2度の見逃しはある)。逆説めくが、見逃したということで、その松澤宥展は、余計に印象深い。しかし、当時のぼくは、どこで案内のハガキを手に入れたのだろう。
さて、東府中から帰って、インターネットで調べたら、松澤宥追悼の企画展示をしている美術館があるという。横須賀線の衣笠という駅が最寄だというが・・・。
思い立って出かけた。衣笠は横須賀のひとつ先、終点久里浜のひとつ手前。
こうして文字にしてみると、ほとんど小旅行といってよいくらいの距離感だが、実際に出向いてみるとそこまでは感じない。逆に、小旅行の割には近い、というふうに距離感が反転してしまっているのかも知れない。
駅を出て、案の定、道を間違えた。しかし、おかげで無駄に駅の周りを歩いていると、程のよい街だなと思う。さほど大きくもなく、さりとて小さくもなく。いい感じの商店街がある。居酒屋はどうだろう。

* * *

特別企画「追悼 松澤宥」
会場: カスヤの森現代美術館 第二展示室
スケジュール: 2006年12月01日 〜 2007年02月28日 ※会期延長されました
住所: 〒238-0032 神奈川県横須賀市平作7-12-13
電話: 046-852-3030 ファックス: 046-852-7488

投稿者 yhiraki : 02:59 PM | コメント (0)

January 08, 2007

みなとみらいから

誰の口唇

佐藤江梨子の口唇らしい

正直ここでいう「アイドル」ってよく分からなかった。
これもアイドルなのか?というか、これがアイドルなのか?というか。
アイドルの概念が拡散しているというとそれらしいが、単にぼくがそれに着いていけてないだけなのだろうか。

これまでぼくは、いわゆるアイドルタレントに熱を上げたという記憶がない。
そもそも、老若男女問わず、誰か特定のタレントに執着することがあまりない。いま売れている若手タレントもよく知らない。ま、これは連続ドラマの新番組でも何本か見ればいくらでも頭に入ってくるのだろうが、そういった連続ドラマの類をここ何年もまともに見ていないから仕方がない。
たまにテレビを見ていて、お、この人いいな、誰だろう、ということもあるけれど、結局は、その番組という枠の中での好感だろうなと思ってしまう。
困るのは、好きなタレントは誰かと聞かれたときだ。答えに窮する。相手があまり面識のない人だと、なるべく無難な答えを言いたいのだが、ここで「小沢昭一さんです」などと答えても深みにはまるだけだ。
だから、今回の展示で、蜷川実花の被写体になっているタレントの名前は半分ほどしかわからない。篠山紀信の撮ったテレビ誌の表紙を見ても、女性アイドル(といってよいのだろう)の顔と名前がほとんど一致しない。そんな体たらくだ。

* * *

「アイドル!」展
会場: 横浜美術館
スケジュール: 2006年10月07日 〜 2007年01月08日
住所: 〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
電話: 045-221-0300 ファックス: 045-221-0317

投稿者 yhiraki : 11:50 AM | コメント (0)

December 27, 2006

上野の森から

誰の喉元

ダリの喉元

* * *

生誕100年記念 ダリ回顧展
会場: 上野の森美術館
スケジュール: 2006年09月23日 〜 2007年01月04日
住所: 〒110-0007 東京都台東区上野公園1−2
電話: 03-3833-4191

投稿者 yhiraki : 12:48 PM | コメント (0)

December 24, 2006

東府中から

* * *

第3回府中ビエンナーレ 「美と価値 - ポストバブル世代の7人」
会場: 府中市美術館
スケジュール: 2006年10月21日 〜 2006年12月24日
住所: 〒183‐0001 東京都府中市浅間町1の3
電話: 042-336-3371 ファックス: 042-335-7576

投稿者 yhiraki : 03:15 PM | コメント (0)

December 17, 2006

初台から

開的にopenという言葉には惹かれる

* * *

八谷和彦 「OpenSky 2.0」
会場: NTTインターコミュニケーション・センター
スケジュール: 2006年12月15日 〜 2007年03月11日
住所: 〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
電話: 0120-144199

投稿者 yhiraki : 05:01 PM | コメント (0)

December 16, 2006

宇和島から

本当は木場から

* * *

大竹伸朗 「全景」
会場: 東京都現代美術館
スケジュール: 2006年10月14日 〜 2006年12月24日
住所: 〒135-0022 東京都江東区三好4−1−1
電話: 03-5245-4111

投稿者 yhiraki : 05:54 PM | コメント (0)

December 14, 2006

金沢数時間滞在メモ

いやはや。
最近はとりあえず写真だけ先に送ってしまって、コメントは後から付けようというつもりでいたのだけど、そのコメントがいつまで経っても付けられなくて、写真だけ放置されるようなことになっている次第ですよ。
少し前のことになるが、金沢に行ってきた。といっても、ちょっとうちに帰るついでに、足を伸ばして数時間寄っただけで、今回は一部の方が期待されるような居酒屋めぐりはしていない。
それで、世評高い金沢21世紀美術館に行ってきた。開館してもう2年余り経つのだが、訪れるのはこれが初めてだ。

香林坊でバスを降りて、金沢市役所のほうから行ったら、入口らしいものはあるけれど、本当にそこから入っていいのか分からず、結局建物の外をぐるっと半周してしまった。要は、こういう正面性のなさこそがこの美術館の特徴であることが後から分かるわけだが、このときはなんだか不安で、歩きながら軽くムカついたことは事実である。結局は一番大きな受付でチケット買ったり案内を受けたりする必要があるわけで、ぼくのような気まぐれ風来坊の初心者来館者には、正面はこちらですというのがもう少しカチッと分かるほうがよい。でもそうすると、建築のコンセプトからは外れちゃうんだろうな。あるいは、どこから入ってもチケット買えたり案内受けられたりできればいいんだけどな、と、小声でリクエストしておく。
しかし、金沢の中心部によくこれだけの土地があったものだと思う。聞けば、もとは金大の付属中学だか高校だかがあった跡地だという。
この金沢21世紀美術館は開館以来客がよく入っているというので知られているが、やっぱり場所がいいというのは大きいでしょう。この場所なら、買い物や観光のついでに行けるしね。
しかし、大抵の公立の美術館が、えてして交通の不便な街外れの公園や緑地の中にあるのは、どうしてなんでしょうね。そんなところに造って、いったいどういう人を客として想定しているのか。
やはりこの間行ってきた青森県立美術館も、駅からバスで20分余りかかる場所にあるが、この場合は三内丸山遺跡と合体しているのがコンセプトだろうし、美術館のつくりや展示もそれをじゅうぶん体現しているから、これはこれでいいと思う。
余談だが、どうして金沢市役所の看板は「金沢市庁」なんだ? 理由はうまく言えないが、なんかちょっと、気に入らないな。

kanazawa.jpg

投稿者 hiraking : 12:43 AM | コメント (0)

December 03, 2006

恵比寿から

* * *

「コラージュとフォトモンタージュ」展
会場: 東京都写真美術館
スケジュール: 2006年11月03日 〜 2006年12月17日
住所: 〒153-0062 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
電話: 03-3280-0099 ファックス: 03-3280-0033

投稿者 yhiraki : 03:46 PM | コメント (0)

December 01, 2006

東中野から

もう一回見た

取り急ぎ印象に残った映像を覚え書きしておくことにする。
今回の上映期間は終わったので(また3月に上映するらしいが)、ある程度具体的に書いても叱られないだろう。
冒頭、針生一郎がどこかの市場を歩き、魚屋でおもむろに小魚を摘み上げ、口に運ぶ。これはいきなり衝撃映像だった。こはだの酢漬けを買い求めた針生氏は、店先で封を開けて、むしゃむしゃとこはだを食べはじめる。これでもかというように。

少女が開いたノートは、びっしりとハングル文字が書き連ねてある。白紙のページのアップ。ボールペンでぼくのまったく読めない文字が一文字一文字書かれていく。
京都の喫茶店で、針生氏と鶴見俊輔の対話。よもぎ餅を食べる鶴見氏の口許から、濃い緑色のよもぎ茶が一滴あふれる。鶴見氏は指でぬぐおうとするが、当たらず、よもぎ茶はそのまま垂れる。
金芝河と重信メイの対話。針生氏との対話では、伏目がちに、ほとんど閉じている時間のほうが長いのではないかと見えた金氏の目が、重信メイの言葉を聞いている間は(重信の話す日本語は理解しないはずなのに)しっかりと見開かれている。

投稿者 yhiraki : 11:08 PM | コメント (0)

November 25, 2006

下山から

不意にカサコソと落ちる葉

* * *

角永和夫展 「SILK」
会場: 入善町 下山芸術の森 発電所美術館
スケジュール: 2006年10月14日 〜 2006年12月17日
住所: 〒939-0631 富山県下新川郡入善町下山364-1
電話/ファックス: 0765-78-0621

投稿者 yhiraki : 01:21 PM | コメント (0)

November 23, 2006

金沢から

* * *

リアル・ユートピア〜無限の物語展
会場: 金沢21世紀美術館
スケジュール: 2006年11月23日 〜 2007年3月21日
住所: 〒920-8509 石川県金沢市広坂1丁目2番1号
電話: 076-220-2800 ファックス: 076-220-2802

投稿者 yhiraki : 12:32 PM | コメント (0)

November 18, 2006

京橋から

尾崎さんの個展が今日までなので、もう一度見に行ったついでに向かいのビルを覗いたら、藤幡正樹さんの個展をやっていた。
そうかそうか、これも今日までだったかと思って中に入ると、おお、藤幡さん本人が誰かお客に作品の説明をしているところではないですか。
念の為、むろんご本人と面識があるわけでもなんでもない。少し離れたところから、おお本物の藤幡正樹だと胸をときめかせて見ているだけなのですよ。って、おれは変態か。変態ではないかも知れないが、ミーハーだ。

入口に置いてあったポストカードの文章を読むと、
「シルエットを作って交換することが、18世紀に流行ったらしい」
いきなり、この1行目の意味から分からない。シルエットを作って、交換?
ここはせっかく文章を書かれた当人が目の前にいるのだから、どういうことか聞いてみようかと一瞬思ったが、そういう安易なことではヨクナイと考え直し、ウェブで検索してみた。すると、
http://www.f.waseda.jp/kusahara/fromShadow.html
こんなページが見つかったので勉強になる。って、これ草原真知子さんのサイトですか。
しかし、このページで紹介されている、ヨーロッパの都市でシルエット師なる人がパーティーの余興として出席者の横顔を切り抜いて回っていた、という話など、まるで日本の紙切芸みたいじゃないですか。紙切りも、今でこそ寄席で見るものだけど、もとはお座敷芸だったのだろうから。
ただ、寄席の紙切りというと、特定の人の顔というよりは、その時期の年中行事だとか、昔ながらの庶民の風俗に題を取ることが多いのかな。まあ、不特定多数を相手にした寄席で、特定の客の顔を切り抜くというのは、頼む人も勇気が要るか(「何を切りましょうか」「私の顔!」誰か、そういうリクエストをすればいいのに)。
話はどんどん逸れていくが、あれは末廣亭だったか、紙切りの林家正楽さんが高座から題を求めたとき、客席から「ウサマ・ビンラディン!」という声が上がった。
ちょうど9・11後のアフガン侵攻のころだったとは思うが、おいおい、いくらなんでもビンラディンはないだろうと思いつつ見ていたら、程なくして、正楽さんは本当にそれらしく見えるターバン姿の男の正面像を切り抜いたので、その当意即妙ぶりに感心したものだ。
お客に「何でも切ります」と言っている以上、中には突拍子もない題を出してくる人もいることだろう。できません、とか、それは何ですか、というのも格好悪いし、紙切りの芸人さんも大変だ。一方で、ビンラディンをリクエストした客も、もしそういうことを全部承知のうえで題を出したのだとしたら、なかなかやるもんだと思う。

* * *

藤幡正樹 「Portray the silhouette? 絵画の起源」
会場: ASK? Art Space Kimura
スケジュール: 2006年10月25日 〜 2006年11月18日
住所: 〒104-0031 東京都中央区京橋3-6-5 木邑ビル2F
電話: 03-5524-0771 ファックス: 03-5524-0772

投稿者 yhiraki : 04:35 PM | コメント (0)

November 16, 2006

日本橋から

日本橋のギャラリーパストレイズというところで、恒例のオマージュ瀧口修造展をやっているというので出かけた。
ていうか、つい何日か前まで知らなかったんだよ。今オマージュ瀧口展やってるって。
東京アートビートにも出てないしなあ。美術手帖とかには載ってるのか? しかし、私は毎月美術手帖を買ったり立ち読みしたりしたりするようなマジメな美術ファンではないし。そろそろオマージュ瀧口展の時期かなあとウェブを検索してみたら、偶然すでに会期中であることを知ったのだ。いやはや。

オマージュ瀧口展も今回が第28回だという。すごいねえ。今回取り上げるのは、写真家の大辻清司。というか瀧口マニア的には実験工房の大辻清司。まだやってなかったんだ、という意外感が先に立つ。
会場のギャラリーパストレイズという場所は始めてだ。雑居ビルの二階に上がって、ギャラリーの中に入ると、奥に佐谷和彦氏の姿が見える。むろん、佐谷氏はいち美術ファンにすぎないぼくのことなど覚えてくださってはないだろうが、昨年、前回のオマージュ瀧口展を有楽町のフジテレビギャラリーに見に行ったとき、やはり会場に佐谷氏がいらして、親しくお声をかけていただいた嬉しい記憶がある。今回も、なんとなく目が合ったのをいいことに、ずうずうしくこちらから声をお掛けして、お話をさせていただくことができた。こうして瀧口修造の空気を、間接的にでもいいから吸い込むことができれば、ぼくはいいのだ。

今回展示されているプリントは、大辻氏のご遺族の了解のもと、この展覧会のために新たにネガからリプリントされたものだそうだ。
メインの展示室には、1950年前後から70年代くらいまでの作品が並ぶ。この中でも、例えば、2枚のネガを重ねてプリントしたという、頭部の彫像と曲げた鉄板の融合するイメージなどは、もしかすると今回のリプリントのおかげで目にすることができたものかも知れない。
また、このギャラリーには展示室とは別にお茶が飲めるスペースがあり(最初、佐谷氏もそこに腰掛けていらした)、そこには瀧口没後の1980年に大辻氏が撮影した瀧口修造の書斎の写真が展示されている。これらの写真も、いくつかのものは既にどこかで目にしたことがあるはずなのに、主のいない書斎をさまざまな角度から撮影した写真を見つめていると、どれも実に興趣がつきない。加えて、今回は大辻氏の展覧会という思いで見ているせいだろうか、全体の構図や写されたモノとモノとの関係の中に写真家の視線を再認識することになる。

* * *

ところで・・・。
展示されている写真を見ていると、ギャラリーのスタッフの方が話しかけてきて、あれこれと作品について説明をしてくれる。
今まで画廊に行ってこんなふうに積極的に説明を受けたことなどなかったので、最初のうちはスタッフの方のお話を好ましく聞いていたのだが、そのうちに話の流れが、ある人はやんわりと、またある人はズバッと直球で、展示されている写真を買いませんか、という方向になっていくので、思わず苦笑させられた。
確かに、貴重なものなんだろう。遺族の了解のもと、しかるべきプリンターによって忠実に制作されたオリジナル・プリントというのは、今後そう入手できるものではない。写真のことはよく知らないけど、話を聞いているうちに、なんとなくそんな気にさせられてくる。
プリント1枚10万円、フレーム付で12、3万円ほどか。
まあ、買いません。でも一瞬、もうすぐボーナスも出るしな、と考えてしまった。
しかし、世の中には、「版画展やってまーす」とかいう若い女性の甘言につられて店の中に入ったために、実際には二束三文の値打ちしかないような版画(?)を何十万円で買わされてしまったような人がいるでしょう。
そんな人の気持ちが、ちょっと分かったような気がした。
いや、むろん、このギャラリーがそういうやり方の商売をしているということではありませんので、誤解のないように。
ぼくが言いたいのは、まあ、これは美術品に限らないんだけど、商売人と客とが言葉のやり取りを重ねていくなかで、客が何かモノを買ってみようと思い至るまでの心の動きを追体験できた、ということです。大げさかな?
要するに、ギャラリーって、お店なんだよね。本当は。
それって、考えるまでもなく、当たり前のことなんだけど。でも、銀座の画廊に現代美術のインスタレーションを見に行ったって、こっちだって買うつもりはないし、向こうだってどうせ買わないだろうと思っているんだろうし。だから、大抵は、商品だということを意識せずに作品を見ている。
写真の場合は、美術作品よりは、商品として手ごろなんでしょう。だから、商売っ気が表に出てきやすいんだな。今回、こちらがまったくそういうつもりのないところに、不意に商売っ気を出されたことで、改めて画廊というものの本性が分かった。
こんなことを書いて、毎日現場で切った張ったをやっている、プロの美術家やギャラリストは笑っていることでしょう。所詮、シロートの美術ファンのナイーブな言い草だな。

* * *

第28回オマージュ瀧口修造展「事物と気配−大辻清司の写真」
会場: ギャラリーパストレイズ
スケジュール: 2006年10月27日 〜 2006年11月18日
住所: 〒103-0027 東京都中央区日本橋2-1-17 丹生ビル2F
電話: 03-3516-3080 ファックス: 03-5299-4164

投稿者 yhiraki : 07:03 PM | コメント (0)

November 13, 2006

京橋から

オープニングにて、自作のかぶりものをかぶる作家の尾崎さん

* * *

『尾崎玄一郎個展 「FORK」』
会場: 村松画廊
スケジュール: 2006年11月13日 〜 2006年11月18日
住所: 〒104-0031 東京都中央区京橋3-7-4 近代ビル1F
電話: 03-3567-5665 ファックス: 03-3567-5665

投稿者 yhiraki : 06:36 PM | コメント (0)

November 12, 2006

谷中から

旧平櫛田中邸

うちから谷中界隈に行くのに、今までだったら上野駅の公園口から歩いて出かけていた。
そうすると、秋葉原で乗り換えはしなきゃならないし、結構歩くしで、なんとなく腰が重いことだと思っていた。直線距離は近いはずなのに。
過日、ふと思い立って、うちから自転車で出かけてみたら、案外簡単に着いたので、なあんだ、前からこうしていればよかったんだと少し後悔した。

自転車で行くときは、別にどういうルートでもいいんだろうけど、なんとなく吾妻橋で隅田川を渡って、浅草の観音様の裏を通り、ひたすら言問通りを直進、根岸でJRの跨線橋を渡ると、急に周りの空気が一変するような気がして、谷中の界隈になる。
根岸には三平堂の落語会に行くのにときどき出かけていたけど、鶯谷駅で降りて、会が終われば大抵そのまままっすぐ帰るから、根岸という場所をいわば点でしか認識していなかった。それが、ぼくの頭の中で、浅草から根岸、谷中が言問通りという線で繋がったのは、結構新鮮なことだった。
Wikipediaによると、言問通りとは、文京区の本郷弥生交差点から言問橋までに至る道路のことをいうそうだ。地図で見ると、ちょうど鶯谷のあたりが中間地点になるのだろうか。
さて、この「言の聞え」というアート・プロジェクト、「台東・言問通り現代美術展」とうたいつつ、実際には言問通りの西半分しか対象にしてないように見える。
むろん、谷中界隈の古きを残し文化の薫り高い街並みを賞賛するのにやぶさかではありませんが、跨線橋を渡った向こう側、鶯谷駅前のワイザツさもなかなかのものですよ。いや、このあたり、私もまだまだ修行が足りませんが・・・。
それでいて、言問通りからちょっと奥に入ると、週末の観光客相手ではない、生活感のある静かな商店街にぶつかったりして、ほうほう、と思うのです。
要はこの小文で何が言いたかったかというと、言問通りの東半分も忘れないでね、という、日ごと「裏浅草」に心引かれていく墨田区在住者からのささやかなお願いごとなのですよ。

* * *

サスティナブル・アートプロジェクト2006 台東・言問通り現代美術展 「言の聞え」
会場: 東京都台東区上野空き地、旧平櫛田中邸、間間間、谷中のお稽古場、旧吉田屋酒店前広場
スケジュール: 2006年10月27日 〜 2006年11月12日

投稿者 yhiraki : 12:42 PM | コメント (0)

November 11, 2006

砧から

世田谷美術館のエントランス・ホール。
階段の踊り場にスピーカーがしつらえられている。蝋燭の小さな灯りがゆらめく。
(この光景はなぜかコインロッカー室でも小規模に繰り返される)
音的には70分間のアンビエント・ミュージック。

蝋燭の光を見つめていると、まばたきするごとに目蓋の中でいくつもの炎がV字型の光跡を描く。そしてそれを意図的に繰り返す。音の振幅に合わせて燭台ごと左右に揺れ動くように見える時間がある。
展示室に向う階段やチケット売り場というような、いつもならその機能を果たせば足早に通り過ぎるだけの場所が、にわかに秘教の祭壇めいた空間になり、壁に刻まれた字句が自己主張しだすように見える。
結構冷静に、そんな状況の変化を観察していた。
突然、チケットの料金表が床に落ちる。ワイングラスが割れる鋭い音がする。あえて深読みを求めるようなことも起きる。

* * *

『トランス/エントランス vol.3 「沈める晩景−電子音響音楽がひらく世界」』
会場: 世田谷美術館
スケジュール: 2006年11月11日 19:30から
住所: 〒157-0075 東京都世田谷区砧公園1−2
電話: 03-3415-6011

投稿者 yhiraki : 07:12 PM | コメント (0)

October 31, 2006

六本木から

これから「はつゆめ」を見る

二晩連続で3時過ぎまで眠れなかった。
地下鉄に乗っていると、ひと駅過ぎるたびにウトウトしたりハッと目が覚めたりする。
という最悪なコンディションで、ビル・ヴィオラの「はつゆめ」という映像作品を見た。

今、森美術館で「はつゆめ」というヴィオラの回顧展をやってますが、この展覧会の名前は、「はつゆめ」という作品のタイトルから取られているんですね。
ところが、当の「はつゆめ」は、「はつゆめ」展には出展されていない、というよくわからない話なのです。今回は、その「はつゆめ」を特別に上映するというので、森美術館に出かけた次第なのですが、映像を見る前から眠くって仕様がないので、これはもう、最初から負け戦みたいなものなのです。
ということで、いま思い出せば、すべてが断片のような記憶なのですが・・・。
あるシーンではドキュメンタリー映画みたいだなあと思った(説明の学芸員の人はロード・ムービー的という言い方をしていたと思うが)。
あるシーンでは絵巻物的だなあと思った。映像が左から右にどんどんスクロールしていく。印象的なのは竹林の中のシーン、水田地帯のシーン、あともう一箇所くらい大々的に動いているところがあった。普通あんなにカメラが動きますかね、と思っていたら、説明の人曰く、カメラを回転させて撮っていたそうだ。ものすごい勢いで左から右に動いていたかと思うと、不意にスピードをゆるめて、ちょっと逆行したりする。眩暈がしそう。
しかしわれわれの視線って、モノが左から右に動くのを追いかけるのって、生理的にちょっときつくない? 逆のほうが楽な気がして。それとも、それはあの映像だけのこと?
どこか山頂にある大きな岩、青い空には雲が流れる。やはり、ものすごいスピードで、びゅんびゅんと。いつのまにか、雲の流れが止まる。完全に停止? いや、よく見ると微妙に動いている。岩の周りを人が動くスピードが比較的速いので、スローモーションにすると、あたかも人だけ動いて雲は止まっているように見えるのか。気づかないうちに空と岩とは合成映像にすりかわっていたのではないかと思うほど。

* * *

ビル・ヴィオラ 「はつゆめ」
会場: 森美術館
スケジュール: 2006年10月14日 〜 2007年01月08日
1月2日(火)は開館時間を22時まで延長
住所: 〒106-6150 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53F
電話: 03-5777-8600

投稿者 yhiraki : 06:47 PM | コメント (0)

October 21, 2006

新宿から

新宿のコニカミノルタプラザで開催している大野一雄の写真展の企画で、ご子息である大野慶人氏が出演されるというので見に出かけた。
舞踏について、大野一雄について、そして土方巽について、ぽつりぽつりと語っては舞い、舞っては語るという感じだった。
言葉の端々から、ほのかにユーモアが漂う。慶人氏の語りを聞いたのは初めてだったけど、ちょっと意外な思い。でも、やっぱり、勝手にぼくがしかつめらしく考えていたんだな。
舞踏について、土方巽と大野一雄が、漢字の「人」という字のように支えていた(どちらが支えるほうだったとは言いにくい)というようなことを言われていた。

慶人氏の言葉や所作の中に、どうしても父親である大野一雄の姿を見ようとしてしまうのだが(おそらく、観客のかなりの人たちも同様ではないだろうか)、氏自身の舞踏のことをいうのならば、大野一雄の息子ということよりも、むしろ大野一雄と土方巽の双方から深く教えを受けた人、という見方をすべきなのかもしれない、と思った。

舞踏家大野一雄写真展「秘する肉体」
会場: コニカミノルタプラザ ギャラリーB&C
スケジュール: 2006年10月14日 〜 2006年10月23日
住所: 〒160-0022 東京都新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F
電話: 03-3225-5001 ファックス: 03-3225-0800

投稿者 yhiraki : 01:30 PM | コメント (0)

October 19, 2006

四谷から

四谷にある近畿大学のGALLERY OBJECTIVE CORRELATIVEで「記録の方法−大浦信行の抱え込んだ日本」という企画を見た。
いやー、あんなにたっぷりした企画だとは思わなかった。
大浦氏の版画連作「遠近を抱えて」を見て、7時から同名の自作映画の上映、続いてやはり大浦氏による映画「日本心中 針生一郎・日本を丸ごと抱え込んでしまった男」の上映、さらに大浦氏本人が自作を語るという構成で、大浦氏のトークが終わったときは、11時を余裕で回っていた。

「記録の方法 - 大浦信行の抱え込んだ日本」展
会場: Gallery Objective Correlative(四谷アート・ステュディウム1F)
スケジュール: 2006年10月17日 〜 2006年10月22日
住所: 〒160-0004 東京都新宿区四谷1-5
電話: 03-3351-0591 ファックス: 03-3353-7300

投稿者 yhiraki : 06:35 PM | コメント (0)

October 14, 2006

谷中から

浅草橋の画廊で「大野一雄 生誕100年祭」という展示を見る。
人形の吉徳の裏あたり。初めて来た。こんなところにこんな場所があったのか。
「舞踏デッサン 私のお母さん」に心を動かされる。
舞踏デッサン、とあるが、コレオグラフィーや舞台の配置図のようなものではなく、舞踏公演のためのシノプシスをあらかじめ言葉でつづったものだ。が、これは詩だ。氏の手書きの文字を追いかけているうちに、そんなことを思う。

むろん、この一群の言葉は一篇の詩として自立するように書かれたものではない。むしろ、公演のための実用的なメモとして書かれたものだろう。
ということは、おそらく最初から詩というものがあるのではなくて、まず、なにか心を動かされる言葉やモノがあって、それを後付けで詩だとか詩的だとかというのではないかと思う。

大野一雄 生誕100年祭 
会場: マキイマサルファインアーツ
スケジュール: 2006年10月02日 〜 2006年10月14日
住所: 〒111- 0053 東京都台東区浅草橋1-7-7
電話: 03-3865-2211 ファックス: 03-3865-2211

* * *

谷中のスカイ・ザ・バスハウスでジェニー・ホルツァー展を覗いた。
先月、越後妻有に行ってきた話は書いたが、そのときに森の学校キョロロで彼女の作品を見た。前回のトリエンナーレの際に制作されたもので、キョロロ周辺の森の中に、遊歩道に沿って例のメッセージが掘り込まれた石が点在しているというものだ。
最初、何の気なしに遊歩道を歩き始めたのだけど、彼女の言葉に導かれて、次々に石をたどるうちに、途中でやめられなくなってしまって、どこまで続くのかも分からず、結局1時間以上も森の中を歩き回ることになってしまった。草露でスニーカーはぐしょぐしょになってしまうし、ほとんどオリエンテーリングみたいなものだと思ったのは、このことだ。
しかし、ジェニー・ホルツァーの作品というと、暗い展示室の中で、赤いLEDの文字列が静かに流れていくような、ある種儀式めいていて、重々しいものという印象があったのだけど(昔見た水戸芸術館での展示の印象が強いのだと思う)、森の中で、ヤブ蚊をたたきながら彼女の作品を見ていくうちに、かなり印象が変わってしまった。

ジェニー・ホルツァー展
会場: スカイ・ザ・バスハウス
スケジュール: 2006年09月07日 〜 2006年10月14日
住所: 〒110-0001 東京都台東区谷中 6-1-23 柏湯跡
電話: 03-3821-1144 ファックス: 03-3821-3553

* * *

近所なので、「吾妻橋ダンスクロッシング」というイベントを見に出かけた。
開演時間少し前に会場に着いたのだが、受付で当日券を買おうとすると、追加で当日券を出せるかどうか分からないので少し待ってくれ、という。いやはや、結構な客の入りなのだ。
今、ダンスってのは若いお客さんが入るんだなあ。去年、恵比寿の写真美術館で「恋よりどきどき」という展示を見たが、それまでは、恥ずかしながらコンテンポラリー・ダンスがあんなにお客さんを動員しているとは知らなかった。
いや、それはむしろ、コンテンポラリー・ダンスというものについてのぼくの思い込みのほうがズレていたのだろう。なんとなく、思弁的で、堅苦っしく、息を潜めて体の動きを凝視していなければいけないような・・・。そんなものだろうと思い込んでいた。
実際には、若い人たちは、ダンスというお題目、枠組みを利用して、みんないろんなことをやろうとしているんだな。要するに、演劇もダンス、お笑いもダンス、ダンスもダンス。ダンスしなくてもダンス。なんでもありか。

投稿者 yhiraki : 12:21 PM | コメント (0)

October 11, 2006

北品川から

原美術館に 「アート・スコープ2005/2006」を見に行ってきた。
60〜70年代生まれの日独のアーティスト4名による展覧会。
以下覚え書き。

森弘治氏。静かな緊張感の中にどこかユーモアがただよう映像。
最初の展示室でまず目に入った作品。赤いワインがグラスの隙間から染み出している。グラスの周りに次第に溜まっていくワインの、手前の集合と奥の集合が合体しそうでなかなか合体しない。しばし凝視するうち、ついに赤い二つの山と山が触れ合った瞬間、ぴんと表面張力が底に溜まったワイン全体にみなぎる。一瞬息をのんだ。映像がリピートして、何も入っていないグラス。不意にハンマーが音を立ててつきささる。思わず、あっ、と声を出してしまう。
「ライフ オン/オフ」と題された作品。ネオンサインの「LIFE」という文字が明滅している。入口で配られた解説を見ると「ヴィデオ 60分(ループ)」だって。おいおい1時間えんえんオンオフしてるのかよと思うだけでなんだか可笑しくなってくる。いやいや、人生ってそんなもんかもよと、あえて深読みすれば哲学的な感じがしないでもない。機器のトラブルのために見られない作品があったのが残念。
名和晃平氏。この人のガラスビーズを使った作品、そういや愛知万博で見たぞ。そうかそうかこの人だったか。
「Air Cell」と題された作品。顔をくっつけるくらいに近づけて、視線の角度を変化させながら見ていると、行列する小さな球形の微妙なゆらぎにだんだん眩惑してくる。展示室でどうして靴を脱がせるんだろうと思ったけど、いま思えば、それもホワイトキューブの中でトリップ感、没入感を増幅させていたのか。階段室の平面作品もいい。全体に理知的でクールなんだけど、作家の手わざの跡から情念みたいなものが漏れ出てくるようにも感じた。
ドイツ人2人の作品は、うーん、正直よく分からなかった。日本に滞在して制作したということが、むしろ日本とドイツの間の距離感をきわだたせているように思える。日本的な素材の扱い方も、いかにもガイジンっぽいような感じだし。いくつかの作品からはヨーロッパの奥深さみたいなものを感じないでもなかったけど、こっちはシューマンのこととかよく知らないし。まあ、それはこっちの問題だけども、そもそも、そこからして前置きが要るんだから仕方がない。
前記の日本人作家2名もドイツに滞在していたというけれど、彼らの作品からは、特段ドイツに滞在したからどうこう、というのは感じない。それはこっちが日本人だからなのか。ドイツ人が見たら、また別の感想もあるのだろうか。

「アートスコープ2005/2006」展
会場: 原美術館
スケジュール: 2006年09月09日 〜 2006年10月22日
住所: 〒140-0001 東京都品川区北品川4-7-25
電話: 03-3445-0651

* * *

北品川に来たのだから、以前居酒屋紀行で紹介していた天ぷら屋を覗いてみようか。
入ったことはないが、しばらく前に昼間このあたりを歩いたとき、店の場所は見つけていた。
旧東海道を折れて、あのあたりではなかったか・・・。
あれ、あれれ。店がない。駐車場になっている。いや、この場所で合っているのか?
バス停がまん前にあるから、ここでいいはずだ。
ショック。仕方なく、旧東海道沿いを歩いて、適当な店に入って飲んだ。
ここはここでよかった。煮込みとビール。それから、いわしつみれ煮。結構ボリュームがある。
しかし、あの店が跡形もなく消えているとは・・・。
なにか取り返しのつかないことをしてしまったような、もやもやとした思いが残る。
家に帰って調べてみると、その天ぷら屋は近くに移転して営業は続けているようだ。気がつかなかったな。

* * *

名和氏の作品、愛知万博のときに撮った写真を引っ張り出してきた。

nawa-expo1.JPG nawa-expo2.JPG

小さいから分かりにくいかな? どれも大小のガラスビーズで構成されている。

投稿者 yhiraki : 06:50 PM | コメント (0)

September 23, 2006

有楽町から

そういや竹橋に行ったときも毎日新聞社の前に牛がいて、なんだ?って思ったんだ。
近くに見に行ってもよかったんだが、あそこって、角におまわりさんが立っていて、用もないのに新聞社の玄関に近づくと注意されそうで、ま、いいや、って行かなかった(小心者)。
Cow Paradeってのをやってるんだね。ふーん。

投稿者 yhiraki : 07:57 PM | コメント (0)

July 22, 2006

木母寺から

我関せず、という感じの猫

以下「向島のはじまり〜森の記憶 町の記憶〜」にて

梅雨晴れ間我関せずとあくび猫
梅雨晴れて自称詩人のひるねかな
草むらに父と子捕虫網踊る
梅雨雲に紅白提灯宵を待つ
木母寺や少女は口寄せ蚊を叩く
梅雨晴れて行方知れずはこの私
石文は享保と読めり枯れ紫陽花

投稿者 yhiraki : 12:01 PM | コメント (0)

July 15, 2006

東向島から

投稿者 yhiraki : 04:35 PM | コメント (0)

July 14, 2006

百軒日記帖 その7 水上アートバスの巻

某月某日
ゆうべも飲んだな。部屋飲みだったけど。
お酒を飲んだ翌朝は、近所のスポーツクラブに行って、ぬるい風呂にゆっくりつかり、限りなくボーッとしてから自転車をこぐと、汗がたっぷり出て、酒も抜けていく感じがして、大変によろしい。
その日も、風呂に入って限りなくボーッとしたまではよかった。が、いつもより余計にボーッとしすぎたのか、湯船から降りる階段で足を滑らせてしまい(まさに階段を降りる裸体)、スッテンコロリン、とまではさすがにいかなかったけど、左足のすねと右足のかかとをしたたかぶつけて、そのときはなんともないと思ってたんだけど、気がついたらかかとが切れて血が出ていた。うーむ。
フロントでバンソウコウをもらって、何事もなかったように新聞を読みながら自転車をこぐ。しかし最近そんな話が多いな。

いったんうちに荷物を置いてから、浅草に向かう。今日は隅田川を行く水上バスの中で、ほうほう堂のダンス・パフォーマンスがあるのだ。
ほうほう堂を見るのは二度目だ。去年、東京都写真美術館に「恋よりどきどき」展を見に行ったとき、会場でほうほう堂が踊っていた。小柄な二人が、館内の階段を降りたり登ったり、展示室から出たり入ったり、靴を脱いだり履いたり飛ばしたり、客をいじったり、ベランダみたいなところに登ったりしていた。
水上バスの乗船場へ行く前に、少し足を伸ばして、このあいだチャンポンを食った店に寄ってみる。今日は皿うどん。具はチャンポンと同じだが、とろみをつけてある。それを、パリパリする麺といっしょに、辛子をつけて食べる。ビールを1本。
乗船場に出発10分程前に着くと、すでに出発を待つ客が列をなしている。が、むろん、これはほうほう堂を見に来た人ばかりではない。はとバスとか、何かのパックツアーとか、そういう団体の客が多いようだ。
墨田区民歴も、もう6年になるけれど、水上バスに乗るのは、実はこれが初めて。
過去のアサヒ・アート・フェスティバルでも、何度か水上バスの中でダンス・パフォーマンスが行われていたのだそうだ。知らなかった。というか、知ろうという元気がなかったのだな、今までは。これからは、こういう機会があればなるべく足を運ぼう。これは生まれて以来の大革命。
船に乗り込むランチで、すでに怪しい身振り手振りをした二人組が客をいざなっている。なぜだかなるべく目を合わせないようにしながら乗船。
ほうほう堂のダンスはそれはそれとして、川面から見上げる両国界隈の風景が、思っていた以上に新鮮でいい。観光客を装って外の写真を撮りまくる。
写真を撮ったりダンスを見たりしているうちに、浜離宮、そして竹芝桟橋に着いた。
しかし、船の上であれだけ動いて、ほうほう堂の二人は船酔いしたりしないのかな。私は、酔わなかった。正直いうと、乗船する前はちょっと不安だったけど。でも、まあ、そんなもんだよね。さほど揺れるわけでもないし。
竹芝桟橋でいったん船を下りるとき、偶然ほうほう堂の片割れが隣を歩いていたので、酔わないんですか、なんてトボケたことを聞いてみた。すると、リハーサルで船に乗ったときはフラっとしたこともあったのだとか。あのダンスは決して即興ではなく、シビアな練習に基づいているのだ。
今度は、隅田川を遡行する船に乗る。アートのれん会のツアーの人たちが合流している。
心なしか、ほうほう堂の二人が行きよりも動き回っていた気がするのは、私自身も船の中を動いていたからか。船内の売店で地ビールを買って飲む。
乗客の多くが外の景色を見ているのに、一部の人たちは船の内部を凝視しているという対比が面白い。まあ、ほうほう堂の二人は外を見ている客にも声を掛けて自分たちのダンスに組み込もうとするわけだけど。
さて、浅草まで戻ってきた。時分どきになったので、酒を飲みに行く。
今日は、前に一度だけ入ったことのある、吾妻橋近くのもつ焼き屋にしよう。
ビールで焼き鳥、シロ、ネギ焼き、それからチューハイを2、3杯。
店のおやじさんに「お近くからですか?」と聞かれたので、石原だと答えると、意外に遠くから来たような顔をされた。じゅうぶん近所の範疇だと思っていたのだが。このへんの距離感はそういうなものなのだろうか。
カウンター奥の客が、うな重を食っていて旨そうだ。この店ではそんなものも出すのか。
酔いで自制心が鈍ってるんだな。誘惑に勝てず、結局自分もうな重を頼んでしまう。旨い。旨いが、酔ってるから何を食ってもおんなじだよ。この分は、明らかにカロリーオーバーだ。まあいいや。明日控えりゃいいんだ。

投稿者 hiraking : 12:41 AM | コメント (0)

July 09, 2006

百軒日記帖 その6 AAF学校の巻

某月某日
すみだリバーサイドホール・ギャラリーの照屋勇賢展をちらりと覗いてから、アサヒ・アートスクエアでAAF学校に参加。
AAFの会期にあわせて開催されているこの連続講座のことを、実はついこのあいだまで知らなかった。墨田区民なのに。
今日は加藤種男氏による「アートとビールの楽しい関係について」というお話。
ビールの製法やその歴史から始まって、氏が先日訪れたという金剛峰寺やそこで食べた精進料理の話へと。どこでアートに繋がるのかな、と思いつつ聞いていると、沖縄の例をとりつつ、神事=祭事においては、お酒と芸事がつきものであり、神の前で奉納する芸能がアートの発祥であった。したがってお酒とアートは切っても切れない関係にある、というところで繋がった。

かつてアートと生活とが密着していた時代があった。昔の家には襖と床の間があり、襖には絵が不可欠である。どんな家でも床の間には掛け軸があり、複製だろうと四流、五流の作品だとうと、少なくとも季節ごとには掛け替えていた。
サラリーマン層、加藤氏の世代のようなおっちゃんがアートから疎外されている、という指摘は、私も意を同じくするところだ。
会場との質疑応答。60代の男性が、カネもヒマもある同世代の男性のアート活動への参加について問う。
その質問を聞きながら、50代、60代が問題じゃないんだ、30代、40代の疎外こそが問題なんだ。ヒマになったから参加するとか、そんな都合のいい話があるもんか、と思う。
加藤氏答えて曰く、その世代には他に面白いことがある。例えば孫や野菜作りなど。
今度は22歳の学生が質問。サラリーマンのアートへの参加ということでは、居酒屋にアート作品を置いたらどうか。
居酒屋を持ち出されては、こちらも心中穏やかではない。サラリーマンは居酒屋に行くから、居酒屋にアート作品を置けばいい、というのは、あまりに楽天的ではないだろうか。また、それはサラリーマンにも、そして居酒屋にも礼を失するのではないか。
このころには、私はすでに会場でその日3本目の缶ビールを開けてしまっており、かなり自制心が緩んでしまっていたので、手を挙げて場内に発言を求めてしまう。
ビールの酔いのせいで、日頃の私には珍しく弁舌滑らか(当社比)だったが、最後は自分でも何を言っているのか分からなくなってしまう。が、言いたいことは、上に書いたようなこと、そして先日のすみだ川びっくりアートツアーの話のときに書いたようなことだ。この話を続けると、際限なく長くなりそうなので、このへんでやめるが、いずれ自分のための覚え書きにまとめて書いておくのもいいかも知れない。
このとき痛感したのは、そうか、アートって20代が主体なんだな。30代のサラリーマンって、アート化?されるべき客体なんだな、と思った。アートの対象という意味では、向島という街も同じだ。
さあ、いま無邪気に発言している22歳の学生は、10年後、まだ現代アートに執心しているだろうか。
マイクを返して、落ち着いて考えてみると、アート居酒屋というのも悪くないじゃないか、と思う。どういう形が考えられるか・・・。
先日のBankARTでの「美食同源」展のとき、これは居酒屋ではないけれど、野毛の三陽の天井から作品が掛かっているのを見た。が、正直いって、三陽という店のもつエネルギーが強すぎて、アートの存在感がかすんでしまっているようにも感じられた。だから、そういうじゅうぶん強い店は、店自体がアートだから、あえてよそからアートを持ってくることはないのだよね。
例えば、阿倍野の明治屋のように、都市開発などのために姿を失いつつある店で、時限的に、何かできないか。あるいは、それとはずいぶん違うけども、和民や白木屋のような、大規模なチェーン店系の居酒屋の、一種のメセナ活動として、アートとの関わりを考えることもできるのではないか。いずれにしても、まあ、夢想だけど。
さっきの22歳の学生氏と言葉を交わしてみると、なんだか気持ちのいいヤツでね。こうヤツも、いつか、サラリーマンや、会社の魔力に飲み込まれていってしまうのかな・・・。
AAF学校終了後、加藤氏はじめ何人かが場所を変えて二次会をするというので、ノコノコ付いていく(またかよ)。吾妻橋を渡って、浅草の雑居ビルの中の居酒屋に入る。
生ビールを飲んでいると、私のジョッキにビールの泡の円弧がきれいに層をなして残っていると指摘される。照屋勇賢展のギャラリーのガラスの壁に配された作品も、グラスに残ったビールの泡をモチーフにしているんだって。いやはや、私も居酒屋修行のかいがありましたかね。その晩は、ビールばっかり、飲みすぎた。

投稿者 hiraking : 05:54 PM | コメント (0)

July 06, 2006

墨田区役所前から

水に浮かぶ島
投稿者 yhiraki : 06:42 PM | コメント (0)

July 03, 2006

百軒日記帖 その5 びっくりアートツアーの巻

某月某日
AAFすみだ川びっくりアートツアーに参加。
向島界隈から錦糸町までぶらぶら歩く。時折小雨は降るが、大降りにもカンカン照りにもならなかったのは幸い。
ツアー終了後、何人かの方が打ち上げにビールでも飲んでいくというので、私もノコノコ付いていく。錦糸町北口のビル地下の居酒屋に入った。
店に腰を落ち着けたところで、よくよく話を聞くと、打ち上げに参加した私以外の方すべてが今回のイベント関係者、あるいは過去に関わったことのある方ばかりで、いやはや、今考えても、冷や汗の出る思い。

しかし、酒が入ると私も気が大きくなってくるもので、いろいろお話を伺う中で浮かび上がってきた思い、すなわち、場所もない、カネもない、だけど美術が好きで、若い作家さんたちを支援したい。そんな人に、何かできることはあるのか?という疑問をぶつけてみる。
ひとつの答え。自分の見たものを言葉にして、それをできるだけたくさんの人に伝えること。
もうひとつの答え。安いものでもいいから、彼らの作品を買ってあげること。そこから広がる関係がある。
さらに、別の人の答え。私も場所はない、だけど、自分の場所がなくても、クラブをハコ借りして、アートイベントを企画する。そして、知っているアーティストに声をかけて、そのアーティストの知り合いを呼んでもらう。
なるほど。それだとリスクはハコ借りの代金だけで、あとは客が来れば来るだけ、そのチャージはアーティストたちのために回すことができる。
しかし、それは若くて人望のある人の場合だよ。今のぼくには、その両方ともない。
せいぜい、今のぼくにできるのは、なるべく多くの若い人たちの作品を見ることくらいだ。実にナサケナイ限りだが、それでも、見ないよりはマシだという一念で足を運ぶ。
もっとも、それには時間的な制約がある。なぜ、ほとんどのギャラリーは、日曜は休み、平日も夜7時くらいで閉めてしまうのか。公立の美術館も同じ。もし美術館が平日8時、9時まで開いていれば、仕事帰りの会社員も気軽に見に行けるのに。
今回の一連のイベントでも、学生など若い人たちが献身的にボランティアとして活動に従事していることには心から敬服する。しかし、なぜ学生ばかりなのか。30代、40代の社会人が、現代美術、あるいは広く文化的な活動から遮断されてしまうような構造的な問題がある。そこには多くの潜在的な美術好きが眠っているかもしれないのだ。
おっと、居酒屋の話はどこかへ行ってしまった。が、若い人たちの熱気にあてられて、ぼくもおかしくなってしまったようだ。こういうことだから、いけないんだな。もう少し自分の年を省みないといけないのだろうが、まあいいや。このまま狂っていきましょう。

某月某日
ゆうべ、近所の焼鳥屋に行った帰り、自転車に乗っていたら歩道の植木にぶつかって、したたか体を地面に打ち付けてしまった。まあ、肘をすりむいたくらいで、大したことはないですけどね。
しかし、朝になってみると自転車のチェーンが外れていたので、少し歩いたところにある自転車屋で直してもらう。修理代、100円。
茗荷谷でひとつ用を済まし、それから新宿に出て買い物。初台に行って帰って、高田馬場に出て、また別の用を済ます。
いったん早稲田通り沿いの鳥やすに入ろうと思ったが、なんだかぼくの気が乗らなくて、すぐに店を出る。それで、さかえ通り沿いの鳥やすに入り直す。
瓶ビール、お酒、それからお酒をもう一杯。焼き鳥4本と、松前和え(鶏肉のわさび和え)。
ルミネのブックファーストで買った、小沢さんの「小沢昭一的新宿末廣亭十夜」を読みながら。
高田馬場の駅頭は、何があったか知らないが(あるいは何もなかったのかも知れないが)若い人だらけ。またも、熱気にあてられる。

投稿者 hiraking : 12:48 AM | コメント (0)

June 23, 2006

竹橋から

投稿者 yhiraki : 06:28 PM | コメント (0)

June 16, 2006

初台から

鳥は星形の庭に降りる

「型」と「形」を間違えていた。
もうひとつ、てっきりこのタイトルは瀧口の言葉から引用したと思い込んでいたのだけど、武満徹自らの言葉だったのか。
だとすると、ちょっとぼくの考えが変わりますよ。

投稿者 yhiraki : 06:37 PM | コメント (0)

May 28, 2006

三鷹から

会期最後の1時間に来てしまいましたよ
投稿者 yhiraki : 08:11 PM | コメント (0)

May 06, 2006

県立近美から

久しぶりに来たなー
投稿者 yhiraki : 01:03 PM | コメント (0)

December 22, 2005

ZAIMから

とうとうこんなところにまで来てしまったよ

トリエンナーレ作戦会議Vのメモ

川俣氏、トリエンナーレはなぜ同じ日にやらないのか(同時期に開催しないのか)と提起。世界一周トリエンナーレ、ビエンナーレツアー。

アーティストは夢があっていいですね、と加藤氏。
加藤氏曰く、「シティアート」は、地域のお絵かき教室的芸術活動や、また日展に代表されるヒエラルキー型のアートとは違うという。
地域のお絵かき教室的芸術活動と、ここでいうシティアートには、本質的な違いがあるのだろうか、あるとすれば、それはどこにあるのかと、ふと疑問。

確かに地域のお絵かき教室的アートは、圧倒的にツマラナイものが多いが(私の偏見)、逆に面白ければいいと思うし、結局はそれが面白いかどうかで分けるしかないのではないかと思うのだが。
都会も地方もそうだと思うけれど、60近くなってヒマになったおじさんおばさんが、お絵かき教室的な活動に参加してますね。
市民活動とアートの結びつき・・・。現実のほとんどはものすごく圧倒的につまらなくて、そのお題目との距離が。
だから、「あなたの作品はツマラナイですよ」とおじさんおばさんたちに言って、それで大議論なり大喧嘩になったりしたら、それはそれで面白いけどねえ。
そもそも、30代40代50代のサラリーマンとか主婦の人たちって、まず現代美術とか見ないですね。みんなそれぞれの人生で忙しいんでしょうが。それが、60近くなっていきなり老後のイキガイとか言ってお絵かき教室に通いだすとは。
このへんの距離を埋めるのは、かなりの難題のような気が。

黒田氏のいう、観客(=描かれる人)が目の前で作家が変化していくのを目撃することができるのが似顔絵というのは面白いねえ。

子供がよろこぶ場所はいい場所、というのはいいですね。とりあえずそこから囲い込むということだ。横浜美術館もがんばりましょう。

今回のトリエンナーレは、会期を通してかかわっている作家が多い。ディレクターの川俣氏はじめ、堀江氏、黒田氏など。まさにアーティスト・イン・レジデンスというわけだが。
美術手帖のトリエンナーレ特集号に出ていた、飴屋法水氏の記事のことを思い出したぞ。

サポーターの数が、最初は800人とか言っていたのが、最終的に実際に活動していたのは100人くらいだったんだって。多いのか少ないのか。私は、案外少ないんだなと思った。

アートと行政、市民についての話を聞いていて、ふと亡命政府という概念が頭に浮かんだ。例えば黒部市亡命政府。臨時首班ワタシ。とか。
場所はウェブサイトでいいわけだ。で、そこでトリエンナーレをやる。
第1回黒部トリエンナーレ。略称クロトリ。勝手にディレクターやらキュレーターを決めて、作家をアサインする。いや、私がキュレーターだ。

国際展なのに外国のキュレーターがいないという批判。すっかり気が付きませんでした。

磯崎新氏が急遽ディレクターを降りたという話。確かに、横浜市民はどの程度自分たちの問題として切実に感じていた(いる)のか。私などは、遠い場所、遠い先の話として聞き流していたような記憶があるが。詳しくは知らない。行政評価、アカウンタビリティーの観点からも、もっと詳らかにされるべき問題だろう。

トリエンナーレのディレクターを決めるのは組織委員会ということになっているが、組織委員会の中で、国際展のノウハウがあるのは国際交流基金だけで、交流基金の理事長の鶴の一声で磯崎氏に決まったとか?それもどうか。

作戦会議、という名称が。なんで戦争のメタファーになるんだろう。ふと思ったこと。
そういえば、だ。ここで書いておこう。横浜トリエンナーレ、略してヨコトリなのか?ハマトリなのか?
横浜スタジアムは、ヨコスタじゃなくて、ハマスタでは。FM横浜は一時期、ハマラジと言ってたでしょう。
今回の作戦会議でも、ヨコトリという言い方がされているが、ハマトリのほうがいいと思うんだけどなあ。改称望む。

行政に対して、市民が意見・苦情を伝えるにあたって。
ZAIMのボランティアの若い人が、どこに意見を言っていいか分からない、窓口をつくって欲しい、と言っていたことに対して、川俣氏が一喝していたが。確かに甘ったるい発言ではあるね。本当に言いたいこと、やりたいことがあるのなら、どこに言えばいいかくらい、自分で探さないと。
そうした市民の意見、苦情の受け口の機能は行政が担ってきたわけだが、行政に任せすぎて吸収されてしまうという現状。
市民による合意形成の基盤(場、仕組み)づくりの課題。
でも、それって「議会」っていうんじゃじゃないの。行政や議会が機能していないという現状。
土建屋みたいな議員がハコモノ作りで利益を分配しているような感じだものね。地方議会は。横浜市は知らないけど・・・。文化的な公共事業、文化行政について議論する場になってないわけだ。議会が。

会場からの意見で、横浜の中心商店街がハマトリに対して冷めているという指摘。2001年のトリエンナーレに対して、あそこは横浜じゃないよ、あそこは埋立地だよ、って言ってたんだって。今回はどうなのだろう。
2001年のトリエンナーレの結果から学んだこと、継承したことはあったのだろうか。
そして今回は、というのが、今回の作戦会議の論点であったわけだが。

まあ、4年も経つと忘れちゃうね。2001年のオノ・ヨーコの作品がしばらく残されていたのが、そのうちキモチ悪いって言って撤去されちゃったというけど、どんな作品だったかすっかり忘れてしまっていた。
うちに帰って図録見直して、あれか。あの貨車の作品か。
今回のトリエンナーレでは、ルック・デルーのコンテナの作品が残されるのだろうか。

12/22 トリエンナーレ作戦会議V <市民シンポジウム>開催!
http://www.ycan.jp/archives/2005/12/v.html

投稿者 yhiraki : 08:18 PM | コメント (0)

December 18, 2005

山下埠頭から

演奏中

リュレンツ・バルベー
http://www.yokohama2005.jp/jp/B.php#1

リュレンツ・バルベー「NAUMAQUIA(ノウマキア)YOKOHAMA2005」18日(日) 12時開始!
http://www.yokohama2005.jp/jp/event_news.php#NAUMAQUIA

投稿者 yhiraki : 12:10 PM | コメント (0)

December 17, 2005

有楽町から

最終日
投稿者 yhiraki : 05:29 PM | コメント (0)

November 04, 2005

横浜から

ハマトリ
投稿者 yhiraki : 02:17 PM | コメント (0)

September 03, 2005

六本木から

こんなところにもモリゾーとキッコロはいます
投稿者 yhiraki : 08:35 PM | コメント (0)

August 28, 2005

上野公園から

縄文VS弥生
投稿者 yhiraki : 10:48 AM | コメント (0)

July 31, 2005

北品川から

KRUG×KUMA
投稿者 yhiraki : 02:07 PM | コメント (0)

June 18, 2005

初台から

投稿者 yhiraki : 01:58 PM | コメント (0)

June 12, 2005

目黒から

投稿者 yhiraki : 01:41 PM | コメント (0)

March 26, 2005

中村橋から

良心的だ
投稿者 yhiraki : 03:29 PM | コメント (0)

March 19, 2005

木場から

久しぶりである
投稿者 yhiraki : 11:04 AM | コメント (0)

February 19, 2005

用賀から

瀧口マニアには見逃せない
投稿者 yhiraki : 01:43 PM | コメント (0)

January 22, 2005

銀座から

この凝視の先には何があるのか
投稿者 yhiraki : 06:36 PM | コメント (0)