February 13, 2007
久闊を叙す
いやはや。
この1週間、不覚にも風邪をこじらせてしまい、仕事も出たり休んだりでどうしようもなかった。
こんなの何年ぶり。というか初めてかもしれない。
ここまで体調を崩すことになったのも、それなりに経緯があるわけだが、ま、この場でそういうことをグダグダ書いても仕方あるまい。
ただ、年だな。ひとことで言えば。
いろいろな意味で潮時、句読点を打つべき時期なのかもしれない。
このブログの寿命も近い。
投稿者 hiraking :
07:38 PM
|
コメント (0)
|
未分類
January 19, 2007
恵比寿から
ちょっとした自己嫌悪に陥りつつ、閉館まで少し時間があったので写真美術館を覗いた。
かく言うぼくは、ダゲレオタイプの何たるかも知らない、と、細江英公展の入口に置いてあったチラシに、氏の文章で「生まれて初めてダゲレオタイプで撮影した・・・」とあるのを見て思う。心臓がとても苦しいので腰をかける。
このお話の続きを読む * * *
「鎌鼬」を見た。
稲刈り後の田に水を張ると、残された稲穂の根元の部分(いま適切な名詞が出てこない)が、幾分かの高さで水面から突き出す。それぞれの田はこのような突起物で埋め尽くされた状態で、ある一定の領域ごとに土地を区画している。ということは、結局のところ見渡す限りの地表は突起物で充満していることになる。そうした、いわば草間彌生的なオブセッションに気を取られているうちに、この突起物ひとつひとつが土方巽本人であったことに気づく。あるいは影であるかもしれない。最早どちらでもよいことだろうが。
片足は地面の上に置かれているようで、実は地中の氷山の一角であった。もう片方はおそらく地面から遊離している。体は透明マントか稲刈り後の水田に似せた迷彩じゅうたんのどちらかで隠されているのだが、両足がそこから突き出ているので、頭隠して尻隠さずの状態になっているのだ。
年端もいかぬ少女を恍惚とさせるノウハウをぼくにも伝授してほしいものだ。彼女の両鼻の穴の広がりは尋常ではないと思う。
稲架木の上の舞踏家は鴉を気取るのだろうか。それにしても稲はどこに行ったのか。あるいはとうに焼かれたか。炎と黒煙とが上空で混合している。
全力疾走しながら旭日旗の旭日部分だけを身体と合一させている。
ふと見ると写真下部には舞踏家の輪郭があり、おそらくその視線はこちらに向かっているのだが、屈むとそれは黒い一帯である。立ち上がって再度輪郭を確認し、再び屈んでそれを消す。この一連の動きをスクワット運動といいます。
* * *
『「球体写真二元論:細江英公の世界」展
会場: 東京都写真美術館
スケジュール: 2006年12月14日 〜 2007年01月28日
住所: 〒153-0062 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
電話: 03-3280-0099 ファックス: 03-3280-0033
このお話の続きを隠す
January 14, 2007
衣笠から
去年の12月に府中市美術館に行ったときに、公開展示室で中ザワヒデキの「脳波ドローイング」を見た。もっとも公開制作はとっくに終わっていて、そのときの様子のビデオと、壁に脳波計経由で描かれた「ドローイング」が何枚も貼ってあるだけだったけど。
展示室内の白板に、確か「追悼!松澤宥先生」と書いてあって、多分中ザワ氏が書いたのだと思うけれど、それを見てぼくは松澤宥が亡くなったのを知ったのだ。
といっても、氏のことはろくに知らない。難解だという思い込みから、敬して遠ざけていた。
このお話の続きを読む 1995年、当時銀座にあった佐谷画廊で、オマージュ瀧口修造の企画として松澤宥の個展があった。が、結局行かなかった。それ以降、つまり「七つの詩」以降のオマージュ瀧口展は、大体見ている(1、2度の見逃しはある)。逆説めくが、見逃したということで、その松澤宥展は、余計に印象深い。しかし、当時のぼくは、どこで案内のハガキを手に入れたのだろう。
さて、東府中から帰って、インターネットで調べたら、松澤宥追悼の企画展示をしている美術館があるという。横須賀線の衣笠という駅が最寄だというが・・・。
思い立って出かけた。衣笠は横須賀のひとつ先、終点久里浜のひとつ手前。
こうして文字にしてみると、ほとんど小旅行といってよいくらいの距離感だが、実際に出向いてみるとそこまでは感じない。逆に、小旅行の割には近い、というふうに距離感が反転してしまっているのかも知れない。
駅を出て、案の定、道を間違えた。しかし、おかげで無駄に駅の周りを歩いていると、程のよい街だなと思う。さほど大きくもなく、さりとて小さくもなく。いい感じの商店街がある。居酒屋はどうだろう。
* * *
『特別企画「追悼 松澤宥」』
会場: カスヤの森現代美術館 第二展示室
スケジュール: 2006年12月01日 〜 2007年02月28日 ※会期延長されました
住所: 〒238-0032 神奈川県横須賀市平作7-12-13
電話: 046-852-3030 ファックス: 046-852-7488
このお話の続きを隠す
January 10, 2007
新宿から
私も受難
なんだか自分ひとりだけで見ているような気分になって困った。
思わず手を動かしたり声を出したりしそうで。
それはおそらく、高揚感というよりは、没入感。やたら音がよいように聞えたせいかも知れない。
しかし細野さんの言葉はいちいち含蓄があるなー。日本語を音楽に乗せる苦労は今も解決していない、とか。純粋に音楽を楽しんでいこうとすると自分たちで場をつくらないといけない、なぜならそういう場はないから、とか。
商売になる人は続ける、ストーンズとか。でもムーンライダーズはそうじゃない、云々というくだりは笑った。
このお話の続きを読む
January 08, 2007
みなとみらいから
誰の口唇
佐藤江梨子の口唇らしい
正直ここでいう「アイドル」ってよく分からなかった。
これもアイドルなのか?というか、これがアイドルなのか?というか。
アイドルの概念が拡散しているというとそれらしいが、単にぼくがそれに着いていけてないだけなのだろうか。
このお話の続きを読む これまでぼくは、いわゆるアイドルタレントに熱を上げたという記憶がない。
そもそも、老若男女問わず、誰か特定のタレントに執着することがあまりない。いま売れている若手タレントもよく知らない。ま、これは連続ドラマの新番組でも何本か見ればいくらでも頭に入ってくるのだろうが、そういった連続ドラマの類をここ何年もまともに見ていないから仕方がない。
たまにテレビを見ていて、お、この人いいな、誰だろう、ということもあるけれど、結局は、その番組という枠の中での好感だろうなと思ってしまう。
困るのは、好きなタレントは誰かと聞かれたときだ。答えに窮する。相手があまり面識のない人だと、なるべく無難な答えを言いたいのだが、ここで「小沢昭一さんです」などと答えても深みにはまるだけだ。
だから、今回の展示で、蜷川実花の被写体になっているタレントの名前は半分ほどしかわからない。篠山紀信の撮ったテレビ誌の表紙を見ても、女性アイドル(といってよいのだろう)の顔と名前がほとんど一致しない。そんな体たらくだ。
* * *
『「アイドル!」展』
会場: 横浜美術館
スケジュール: 2006年10月07日 〜 2007年01月08日
住所: 〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
電話: 045-221-0300 ファックス: 045-221-0317
このお話の続きを隠す
January 07, 2007
白河から
今年の初生落語。
「正月丁稚」桂二乗
「動物園」桂米二
「二人ぐせ」桂出丸
「たち切れ」米二
仲入り
「初天神」米二
このお話の続きを読む * * *
『第6回京の噺家桂米二でございます』
会場: 江東区深川江戸資料館
スケジュール: 2007年1月7日 14:00 〜 16:30
住所: 〒135-0021 東京都江東区白河1-3-28
電話: 03-3630-8625 ファックス: 03-3820-4379
このお話の続きを隠す
December 27, 2006
上野の森から
誰の喉元
ダリの喉元
このお話の続きを読む * * *
『生誕100年記念 ダリ回顧展』
会場: 上野の森美術館
スケジュール: 2006年09月23日 〜 2007年01月04日
住所: 〒110-0007 東京都台東区上野公園1−2
電話: 03-3833-4191
このお話の続きを隠す