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October 25, 2005

日々是好日 映画俳優・小沢昭一 「猫が変じて虎になる」の巻

さて、1961年の春原政久監督作品「猫が変じて虎になる」のお話です。
皆さんはこの映画のタイトルから、どういうストーリーの作品だと思われるでしょうか。
ぼくはといえば、題名のことはあまり深く考えずに座席につき、さあ、場内が暗くなって上映開始。タイトルロールのバックでは、張子の虎が首を振り振りしている。
後になって気がつけば、このタイトル、映画のストーリーそのままだったりするのですが・・・。もっと早く気づけよ、と言われそうなものです。

今度の小沢さんは、生命保険の営業マン役。
今でこそ生命保険というと、ニッセイのおばちゃんみたいな、女性の営業が扱う商品というイメージがありますが(最近の外資系の生保とかだと、また違ってきているのかな)、当時はこの映画のように男性の営業社員が扱うものだったのか。
どうやらこの頃は、生命保険という商品自体が、まだ人々に認識されていなかったみたい。
要するに、俺は、あたしは、こんな元気でピンピンしてるのに、死んだときの話をするなんて縁起でもない、失敬な、という感覚だったみたいですね。映画の中で、手当たり次第に飛び込みで営業する小沢さん、結構さんざんな目に遭っている。
で、契約を取るためには、飲ませ食わせの手を使うこともしばしば。
契約成立の祝杯とばかり、たった今ハンコを押させた客と、飲めや歌えの宴会を始めた小沢さん、あろうことか、その客が目の前でポックリ逝ってしまった。
保険料一回分しか貰ってないのに、さっそく保険金の100万円(今でいうといくらくらいなのだろう?)をお支払いすることになってしまい、営業部長から大目玉をくらう。
この部長を演じるのは、脱線トリオの南利明。
南利明は、前に紹介した「大当り百発百中」にも、スケベなカメラマン役で出ていましたね。
実はワタシ、この部長が南利明だって、最初、気がつきませんでした。だって、うみゃーとかだぎゃーとか、名古屋弁丸出しで喋らないんだもん。失礼。
南利明の出番は、冒頭で小沢さんと絡む、このシーンだけかな。
一方、由利徹は、この映画では出ずっぱりの大活躍。
由利徹も南利明も、「大当り百発百中」では、どちらかというとワキでいろどりを添える感じだったけど、この映画の由利徹は主役の小沢さんも長門裕之も食っている。
ところで、あれ?脱線トリオって言っているわりに、さっきから二人しか名前が挙がりませんね。
脱線トリオのもう一人は、八波むと志。うーん、知らないなあ、どんな人か。
この人が、八波一起の親っていうのは聞いたことがあるけど。
といっても、最近、八波一起もテレビ出てるんですか?昔、モーニングショーに出てたのを覚えているけど。
八波むと志という人については、恥ずかしながらこんな程度の認識なんですが、当時、脱線トリオでは、この八波むと志が一番人気だったらしい。どちらの作品も、トリオのメンバーが二人まで顔を揃えているのに、この人だけ出てないというのも、そのことと関係があるのかな?
八波むと志は、この映画が公開された3年後の1964年に交通事故で亡くなったそうですね。

日々是好日 監督・春原政久
http://www.laputa-jp.com/laputa/program/sunohara/

投稿者 hiraking : 07:15 PM | コメント (4)

October 24, 2005

ABK秋祭り

上の写真はアジア文化会館(ABK)主催のABK秋祭りのヒトコマです。
この日、午前中は天気が悪くて、これは屋内での開催かなあと思っていたら、なんとか雨は上がってくれましたね。

アジア文化会館では、アジアを中心とした第三世界諸国からの留学生のための寮や、留学生向けの日本語学校を運営していますが、この秋祭りでは、そうしたABKに集う留学生たちが屋台を出して、手作りのお国料理を食べさせてくれる。
ちゃんと数えてはないけど、15〜20くらいの屋台は出てたんじゃないかな。つまりは、それだけの数の国の料理が食べられるということで、いわばプチ万博気分が味わえるというわけですな。
しかも、万博だとゲートをくぐった瞬間、すべての飲食物が市価の3割増の値段になってしまいますが、ご安心ください。このABK秋祭りの屋台はすべて良心価格。だいたい1食あたり2〜300円程度で世界の味が楽しめるんですよ。
というわけで、今回は何を食べてきたかというと、
・バングラデシュのカレー
・マレーシアのカレー
・タイのカレーかけそうめん
・トルコのピーマンのトマトライス詰め(?)
・ペルーのお米で作ったデザート
です。短い時間の割にはよく食べたなー。
まあ、もともとそんなに盛りは多くなくて、ちょっとずついろいろなものが食べられるようになってるんですけどね。それでもちゃんと昼ご飯を済ましていった割にはよく食べたぞ。いや、食べすぎ。
それぞれの写真がなくて恐縮なんですが、簡単に説明しましょうか。
バングラデシュのカレーは、なぜか「ラブラブカレー」と銘打っていて、どうしてラブラブなのか、バングラからの留学生に聞いてもはっきりとは教えてくれない。まあ、単にマトンとチキンのカレーの2色盛りだからラブラブということなのかもしれないけど。
味は、普通に想像するインドカレーの味でした。
マレーシアのカレーは、一見普通のインドカレーっぽいのだけど、ルーの中に小さい煮干?が入っている。こんなの初めて見ました。付け合せに半分に切った卵と薄切りのキュウリ。
それに、謎の茶色いペーストが添えてある。恐る恐る口に運ぶと、これがまた複雑な美味。聞くと、サンバルといって、タマネギから作るものらしい。ふーん。
このマレーシアのカレーは、ライスはちゃんとインディカ米を使っているんだ。でも、炊き方がよくないのか、ベチャッとしててね。もう少しパラッといかないもんでしょうかね、ってウルサイね。おれも。
そういや、バングラのカレーは、ライスはどうだったっけ。あんまり印象に残ってないな。ということは、旨かったということかな。ターメリックライスだったと思うけど、コメの種類までは気が回っていなかった。スミマセン。偉そうなことは言えませんね。
タイのカレーかけそうめんは、リクエストすると、グリーンカレーかレッドカレーのどちらかをそうめんの上にかけてくれる。ぼくはグリーンカレーにしたけど、ちょっと甘みが勝ちすぎてたかなー。
トルコの屋台で食べたのは、ピーマンの中にトマトソースで味付けしたご飯を詰めてあるもの。味は、見たままの味でした。
最後のペルーのデザートというのは、これは変わったものでしたね。甘く味付けして軽くペースト状にしたご飯の上に、紫色のソースがかかっている。
このソース、紫トウモロコシ(というのがあるんだ!)をベースに、リンゴ、パイナップルを甘く煮たものらしい。屋台にも、まだナマの状態で、芯につぶつぶがくっついている紫トウモロコシがディスプレイしてある。一粒、ナマの紫トウモロコシをもらいました。ほんとうに真紫。基本的には、色付け用なんだろうな。
というわけで、ほかにも韓国、中国などいろんな国の屋台がありましたが、残念ながら胃袋の余裕の問題でパス。もっとお腹を空かせてくればよかった。
ちなみに、今回は秋祭りというイベントのお話でしたが、アジア文化会館の地下食堂では、タイカレーやインドカレーなどのランチが食べられて、平日は一般の人の利用も可ですよ。お近くにお越しの際は、覗いてみるのもいいかも、と宣伝しておきます。

財団法人アジア学生文化協会・アジア文化会館
http://www.abk.or.jp

October 22, 2005

小沢さんの花

こんなになっちゃった

千石から

バングラデシュからの留学生が歌うスタンド・バイ・ミー
投稿者 yhiraki : 03:04 PM | コメント (0)

かなりぐったりとしている秋の日

このページの右脇にちょっと書いたが、突然うちの液晶モニターがイカレてしまった。
ま、実は前々からそういう兆候はなきにしもあらずで、それを騙し騙し使っていたところもあるのだが、ここにきて急激に悪化するとは思っていなかった。
多分、バックライトが寿命なのだろうと思う。

このモニターを買ったのはいつだったか。2000年、いや、99年だったかなあ。保証書を見ればわかるのだが、めんどくさいので今は探しません。いずれにせよ、それなりに年代物なのは確かだ。それに、長年PCのモニターをテレビ代わりに使っているから、どうしても使用時間が長くなる。
修理に出してバックライトを取り替えてもらうという選択肢もあるのだろうが、補償の対象になるはずもなく、それなりに費用もかかるだろうから、今回は考えないことにした。
思わぬ出費だが、まあ、以前より液晶モニターの値段はだいぶ下がっているし、今使っているのと同等品でよければ、かなり安く買える。
一方で、そんなにしょっちゅう買い換えるものでもないし、せっかくだからいいものを買いたいという気持ちもある。昔の値段の感覚で考えると、びっくりするほど大きなサイズのも買えるでしょ、という誘惑がささやく。うーむ。
さんざん悩んだ挙句、まだ新しいモニターは買っていない。今のモニターも、圧倒的に映りが悪すぎとはいえ、まあ、まだ何とか、ほんとうに何とか映るからね。
でももう限界。あんな状態のモニターをずっと見つめていたら、こっちの目がおかしくなっちゃう。いや、もうここ2、3日、すでに眼精疲労気味。
というわけで、自宅では長時間PCを使用することができず、おかげでこちらのページの更新も滞っているわけですよ。
じゃあ、今はどこでこの文章を書いているのかというと・・・。それは言わないことにしましょう。はい。

液晶モニターはおかしくなるわ、ホークスは負けちゃうわ、いつまでたっても風邪が治んないわ、自転車のカギはなくしちゃうわ、と思ったら、いまさらのように見つかってもう遅いっての。
そんなこんなで、かなりぐったりとしている秋の日ですが、風邪をひこうが熱を出そうが、小沢さんの映画は見に行かないと。
今回は1961年の作品「猫が変じて虎になる」のお話、の予定だったのですが、残念ながらもう時間だ。この続きは、また明日のこころだァー!

投稿者 hiraking : 11:03 AM | コメント (0)

October 16, 2005

日々是好日 映画俳優・小沢昭一 「大当り百発百中」の巻 その3

「大当り百発百中」の話だけで、だらだらと長くなってしまった。
この映画のことについて、小沢さんは、今年の三月に文庫本が出たエッセイ集「あたく史 外伝」の中で一文を割いている。

なんでも数年前、池袋の新文芸坐の深夜興行で、小沢さんの旧作を上映する企画があったそうで、そのとき小沢さんは、上映する3作のうちのひとつを、この「大当り百発百中」にしてほしいとお願いされたのだとか。
ところが日活に確認すると、その映画のプリントは劣化して捨ててしまったという。
仕方なく小沢さんは、自腹を切ってネガから再プリントされたそうなのですが、もしかして、今回ラピュタ阿佐ヶ谷で上映されているのも、そのときのプリントなのかなあ。
小沢さん曰く、「わが青春の、元気一杯の映画です」。当時の小沢さんは30歳を少し過ぎたあたり。なんだ、今のぼくよりも年少なのか。それもまた、ショックだったりするわけですが・・・。
さて、そのころの映画館は三本立ての上映で、うち一本は上映時間の短い作品となることが多かった、ということを前に書いた。
実はこの話も、小沢さんの文章から引っ張ってきたのだが、当時の日活映画は、石原裕次郎、小林旭の全盛期。小沢さんは、裕次郎や旭の主演映画にワキとして出演しながら、尺の短い作品では、時に主役をやらせてもらうこともあったのだという。
この「大当り百発百中」も、そんな作品のひとつ。そして、今回の春原政久監督特集では、ほかにも若き日の小沢さんが活躍する作品を見ることができる。
さて、石原裕次郎や小林旭の映画では、主役たる裕次郎や旭は、その映画の主題歌を自らカッコよく歌っていた。
で、若き日の小沢さん、この「大当り百発百中」では、自分もラストシーンで歌わせてほしいと春原監督にお願いしたそうなのですが。
このラストシーンのくだりは、例の小沢さんのエッセイでも触れられているし、今回の特集上映のチラシでも、エンディングに注目、なんて書いてあるから、一体どんな場面になっているのかなあと思っていた。
が、映画を見ているぶんには、小沢さんが書いているほど「実に滑稽で」「ちゃんと喜劇映画の結末」にした、というほどの滑稽さは感じませんでした。むしろ、ごく自然にハッピーエンドが訪れたという印象。
満開の桜並木を、小沢さんは新妻役の松原智恵子と一緒に歌いながら歩いていく、というシーンなのですが、撮影のときに監督から指示された衣装が、裕次郎や旭みたいなカッコいい衣装じゃなくて、ツンツルテンの着物姿だった、ということに、小沢さんはショックだったようです。
なんでも、エンディングで自分も歌いたいという注文を、小沢さんはラストシーン撮影の前日に春原監督に突然言い出したそうなのだけど、映画が出来てみたら、その着物姿も、決して唐突ではなく、ちゃんと伏線があるようになっている。
冒頭の「こんな服(=洋服)着てたら、ぼくの詞はダメになっちゃう」というセリフとかで、小沢さん扮する作詞家の及川は着物好きっていう設定になってるんですね。だから、突然着物姿で出てきても違和感はなかった。むしろ、小沢さんカッコいいじゃない、というくらい。
演じる側の主観と、実際に映画になったものを見たときの感じ方が違うというのも面白いものですね。しかも小沢さんの中では、その記憶が40年も鮮烈に残っていたわけだ。
もちろん、歌ってる歌詞は滑稽、かつ珍妙なものでしたよ。
「君と僕とのウッフンバ、夢と希望のウッフンバ」。ウッフンバってなんだよー。

投稿者 hiraking : 01:05 PM | コメント (0)

October 14, 2005

日々是好日 映画俳優・小沢昭一 「大当り百発百中」の巻 その2

前回のお話は、映画「大当り百発百中」のストーリーを紹介しているところで終わってしまった。
この映画、ぼくはもちろん主役の小沢昭一さん目当てで見に行ったのだけど、小沢さんや前回も紹介した加藤武、松原智恵子といった主なキャスト以外に、ほとんど名前くらいしか知らないような昔の喜劇役者が現役バリバリで動く姿を見ることができたのは、思わぬ儲けものだった。

例えば、小沢さん扮する及川の上司、イースタンレコードの文芸部長を演じるのは、由利徹。由利徹って、あのオシャマンベの人?
というか、それくらいの知識しかない。まだ生きているんだっけ?と調べたら、99年に亡くなっていた。そういえば、そうだったか。
東北なまりにちょび髭の姿は、今でいうと、ちょっとマギー司郎のキャラとかぶる感じかなあ。話の展開の途中で不意に姿を見せて、小沢さん扮する及川に作詞の締め切りを迫る、飄々としていて、それでいてちょっとしつこい、トリックスター的なキャラだ。
が、この映画の中の由利徹は、例のオシャマンベとかカックンとかいうギャグを見せるわけではない。正直いうと、ぼくは由利徹といえばオシャマンベの人、という程度の認識しかなかったから、この映画での由利徹の喜劇的な存在感と、自分の中のシンプルな由利徹イメージとが合わない。
一発ギャグのフレーズはわかりやすいけれど、それだけで片付けてしまっては、その人の一面しか見ていないことになる。特に昔の人になればなるほど、そういう片付け方をしてしまいがちなのだろうが、気をつけないと、と思う。
由利徹は1921年生というから、この映画の当時は40歳か。脱線トリオとして人気者だったころらしい。
脱線トリオからは、南利明も出演している。ヤクザの情婦を撮影する写真家の役だ。
由利徹はまだ、晩年までマスコミでときどき顔を見せていたように思うけど、この南利明って人はほとんど知らないなあ。
唯一知っているのが「ハヤシもあるでよ」っていうオリエンタルカレーのCMか。もちろん同時代で見たわけではなくて、雑誌とかテレビの懐かしCMみたいな企画で知っただけだけどね・・・。
この映画では、軽妙な名古屋弁を駆使して、テンポよく、かつデレーっと女の子たちにからんでいく、いい味を出していた。
由利徹と同じくらいまで生きていたようだけど、この人、晩年はどんな活動をしていたのだろう。不勉強にして知らない。

由利徹さん肝臓がんのため死去(日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/jinji/1999/seikyo990521.html

オリエンタルCM集(「ハヤシもあるでよ」のCMが見られます)
http://www.oriental-curry.co.jp/cm2.html

投稿者 hiraking : 01:43 AM | コメント (0) | ブログ演芸

October 11, 2005

日々是好日 映画俳優・小沢昭一 「大当り百発百中」の巻

前回のお話の続き。
ということで、ラピュタ阿佐ヶ谷の春原政久監督作品特集、上映スケジュールをチェックして、小沢さんが出演している作品を狙って見に行くことにした。
まず今回は、「おヤエのママさん女中」、「おヤエの家つき女中」そして「大当り百発百中」の三本を続けて見る。なに、三本といっても、どの作品も上映時間は60分前後だから、続けて見たって大したことはない。

最近の売れてる映画をそんなに見ているわけじゃないから、確かなことは言えないけれど、60分という時間はずいぶん短いと思われるのではないだろうか。ぼくだって、さあ、これから映画を見に行こうとなると、2時間くらいはつぶれるのかなと思う。
が、当時の日本映画は三本立ての上映が一般的で、そのうちの一本はこのような上映時間が短い(そして予算も少なめの)作品になることが多かったのだという。
しかし、こんな中途半端な長さじゃテレビで放映するときに時間が余って仕方ないですね。
なーんて思うのは、映画はテレビのナントカ洋画劇場で見るものという先入観があるからだろうな。そんな頭がなければ、もっといろんな長さの映画があっていいはずだし、また映画の草創期にはいろんな実験があったんじゃないかなと思う。よくは知らないけど。
せっかくなので、それぞれの作品の覚書をしておこうと思う。上に書いた順番と違うけど、最初は「大当り百発百中」から。これは小沢昭一主演作品ですぞ。
小沢さん扮する及川太郎はレコード会社の文芸部に勤める作詞家ですが、本人は詩人きどりなのですね。自分の書く詞にかなりプライドを持っている。
映画の冒頭、田代みどりが及川作詞の曲をレコーディングしている場面。当時は今みたいにヴォーカルとバックトラックを分けて録音とかしませんから、スタジオにフルバンドを入れて、歌と一緒に一発録音。ところがスタジオにかけつけた及川がレコーディングの様子をチェックすると、田代みどりの歌っているのは自分の書いた詞とちょっと違う。
「私のハートはローマンチックに揺れている」じゃなくて「私のおしりはローマンチックに揺れている」だ!
というわけで、レコーディング中のスタジオに乱入する及川、おかげで30何テイク目でようやく上手くいきそうだった録音がオジャン、というくらいに、自分の詞にコダワリを持っているのですね。ま、コダワリったって、そんな程度ですが。
さて、この及川さん、すぐにもう1曲の歌詞を書き上げなければならない。それなのに肝腎の詞がなかなかヒラメカないのですね。部長からはしつこく締め切りを迫られる。
詞はヒラメカないけど、この人、独特の才能がありまして、通勤バスの車中のヒマつぶしの競馬の予想はいつも大当り。百発百中のヒラメキなのですね。ただし自分では馬券は絶対買わない。競馬の予想も詩のようなものだ、なんてうそぶいて、純粋に勝ち馬を当てるスリルだけを味わっているというヘンな人なのです。
ところが、その才能がひょんなことからヤクザの一味に目をつけられたから大変だ。
加藤武(小沢さんの旧友だ)扮するヤクザの兄貴・白井は、レース開催日には子分達とバーに陣取り、日がな予想に精出しているけど、いつも大ハズレ。自分の女に写真のモデルをさせて、そのギャラを貢がせている始末。
そこで、及川を監禁してレースの予想をさせようというヤクザ一味と、新婚の奥さん(松原智恵子)のもとに帰りたい及川のドタバタの追いかけっこ。問題の第10レースの発走は刻一刻と迫りつつある・・・。
と、まあこんな感じのお話なのですが、残念ながら今日のところは時間切れ。この続きは、また明日のこころだァー!

投稿者 hiraking : 01:33 PM | コメント (0)

October 10, 2005

黄金座の物語

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太田さんの「黄金座の物語」。
ラピュタ阿佐ヶ谷に行ったら、他にいくつかの映画関係の書籍といっしょに置いてあった。
買いそびれたままになっていたので、いい機会だと思って買いました。
今度いつかサインしてもらおっと(ミーハーだね)。
まあそれはそれとして、この本で取り上げられている映画。
古い日本映画といっても、ほとんど戦前の作品じゃないですか。古すぎー。
まだ半分くらいしか読んでいませんが、うーん、ちょっと感傷に流れ気味かなー。
悪くはないですよ。だって、ぼくもこういうのが好きなんだ。それを真ん真ん中に投げられたということ。
また続き読も。

読了した。駆け足だけど。
章を読み進めるごとに、誤読していたことに気づいてきた。
最初は、この本を、私小説的に読んでいたのだろう。
例えば、主人公の男。
女にも出世にも関心なく、淡々と日々の仕事をこなし、定時で上がったあとは、ひとり、酒を飲み、古い映画を見る。
はっきりと年齢のわかる記述はないが、30代、まあ行って40ほどか。
いずれにしても、今の自分とそうは違わないはずだ。
それでいて、あんな、恬淡と生きていけるものなのだろうか。
いや、自分だって、あういう暮らしを想うことはある。また、気取ることさえある。
が、それは・・・。言ってしまえば、自分の中の見栄や下心、あるいは劣等感、そんなものが、屈折して顔を出しているのだ。
必ずしも、自分を露悪的にいうわけではない。ぼくくらいの年代の男なら、たいていはそういうものではないのか。違うのは、それの顔の出し方だ。
ところが、それに対して、あの主人公は、そうした、心の底のドロドロしたものの存在を、おくびにも出さない。
客観的には、ぼくも、日々の仕事にはさほどかかずらうことなく、ひとり、酒を飲み、また、ここ数日など、ただ古い映画を見るためだけに、阿佐ヶ谷くんだりまで出かけている。だが、内面はどうだろう。
最初の数章は、この主人公と、今の自分を重ね合わせるように読みながら、この男にかすかな羨望を覚え、一方で、この男の不自然なほどの恬淡さに、抵抗を感じてもいたのだ。
が、読み進むうちに、考えが変わってきた。
これは、太田さんのファンタジーだ。そこに、主人公の男と自分を重ね合わせるような、変なリアリティーを持ち込んではいけない。
主人公の男と、その他の登場人物は、深く関わりあうようで、微妙な距離感を保ったまま、物語が流れていく。
そしていつか、ファンタジーも終わる。最後のくだりで、一瞬、再び自分と男を重ねてしまいたくなる気持ちに駆られたが・・・。まあ、ああでもしないと、いつまでたってもファンタジーは終わらないのだろう。

投稿者 hiraking : 09:52 PM | コメント (0)

日々是好日 映画俳優・小沢昭一

先週の「小沢昭一的こころ」のテーマは「東西南北について考える」。
東西南北といえば・・・、ということで、むかし小沢さんが主演した「東は東・西は西」という映画の話を紹介していた。
というのも、この映画、近々上映されるらしいのですね。
詳しい上映スケジュールを確認しようと思って、劇場のラピュタ阿佐ヶ谷のウェブサイトを見ると、10月は「日々是好日 監督・春原政久」という特集上映をやっている。

小沢さんが紹介していた、正しくは「英語に弱い男 東は東・西は西」という作品も、その特集のうちの一本として上映されるようだ。
ラピュタ阿佐ヶ谷って、実は今まで行ったことないのだけど、じゃあ今度行ってみるのもいいかなあと思いつつ、そのほかの上映作品の解説を見ていると、この作品以外にも、小沢さんが主演・助演している作品がゴロゴロあるのですよ。
ほとんどの作品が、1960年前後の公開。もう40何年前ですよ。
えー。話はそれますが、例の太田和彦さんという人。
この人に、私は、まあ手っ取り早くいうと心酔しているわけですが、この太田さん、古い日本映画にたいへん詳しいらしい。
古い映画どころか、話題の新作もめったに見に行かないようなぼくには、太田さんの映画趣味にはちょっと着いていけないなあと、ひそかに、軽い劣等感めいた気分を感じていたのですよ。
そもそも、古い日本映画といっても膨大すぎて、いったいどこから手をつければいいものやら。
と思っていたのですが、ふと、この上映スケジュールを見ていて、そうか、小沢昭一という切り口があったか!ということに思い至った。
ナゾの多面体・小沢昭一の、映画俳優・小沢昭一という側面については、ぼくはまだまだ全然未開拓。
にわかに小沢マイブームになったのも何かの縁。だったらこれから、若き日の小沢さんの出演作品をとっかかりに、昔の映画を見ていくというのもアリだなあと思った次第なんでありますよ。
(多分、つづく)

日々是好日 監督・春原政久
http://www.laputa-jp.com/laputa/program/sunohara/
この着物姿の青年、なんと若き日の小沢さんのこころだァー!

投稿者 hiraking : 11:31 AM | コメント (0)

October 09, 2005

阿佐ヶ谷から

小沢さーん!

October 07, 2005

山の中に隠されている

今さら万博の話もどうかと思うのだが、これはつい先週のことだからお許し願いたい。
ICCのローリー・アンダーソン展で「山の中に隠されている」という映像作品を見てきた。
この作品、愛知万博のために作られたそうなのだけど、どこかのパビリオンででも上映してたのかな?
と思って検索してみると、そうか。愛・地球広場でやってたのか。

ローリー・アンダーソン SHOW〜山の中に隠されている〜
http://www.expo2005.or.jp/jp/D0/D4/detail/detail_AI0508XA70201.html

しかし愛・地球広場?あんな大きなスクリーンで?こちらはICCシアターの小さなスクリーンでしか見ていないけど、小さいところで見たぶんでも相当なものでしたよ。映像も音も、短いながらきっとお金かけて作っているんだろうなあというクオリティを感じる。
屋外の大スクリーンでは趣きも全然違うのだろうが、どんなふうに見えていたのか興味深い(誰か感想書いてないかな?)。きっと結構な見ものだったんだろうなあと思う。
全体に映像はどことなく日本ふうなのだけど、では、どこがどう日本ふうかと聞かれても困るので、出てくる人もいろんな人種の人が混ざっているし、なにか場所が特定できるような風景や事物が映っているわけじゃない。
森や木や植物や動物やヒトの扱い方、色味のコクとか、そういったものの全体から漂ってくるのかなあ、日本ふうが。どこか無国籍ふうなところも日本ふうだし。全然根拠ないんですけど、なんとなく平安だなあと思って見ていました。
全篇に詩の断片のようなテキストを合わせてある。さすが愛知万博向けに作っただけあって、ちゃんと日本語のテキストのことを最初から考えて作られているという感じ。英語中心的に作ると、日本語のテキストが字幕みたいになりそうじゃないですか。そうじゃなくて、画像の中で日本語のテキストも英語のテキストと相応の存在感があって、一体感を持っている。
が、それゆえに、英語と日本語って、やっぱり違う言葉なんだなあという、当たり前のことを思ったりもしましたが。
今回のICCの展示のほうでも、展示室のあちこちに日本語や英語の手書きのテキストをちりばめてあって、日本語のテキストについては、ローリー・アンダーソン自身は日本語が分かるわけじゃないけど、日本人スタッフの人と一緒になって壁に書いていったそうだ。展示作業の際の情景が目に浮かぶ。
が、こんなふうに言葉のウエイトが大きいと、日本語での表現について、アーティストはどこまでコントロールしきれているのだろう。特に展示のテキストは手書きだったから、余計にそう思う。いろんなニュアンスが介在してくる余地があるのでは・・・。そういう予期しない介在を面白がる見方もあるのかもしれないけど、この作家はあんまりそういう人ではないのでは?とも思う。
というのは、ICCのロビーで、7月に行われたアーティスト・トークの録画を見ていたら、いきなり冒頭から会場の照明の加減やマイクの音量をやたら気にしているのが目に付いて、この人、かなり気を使う人というか、神経質なところがあるのかなあと思っていた。作品についてはどうなのだろう。
なお、彼女のテキストの日本語訳については、芸大の女性の先生で、昔から彼女の翻訳をずっとやっている人が今回のICCでの展示にも関わっているそうで、本人が全く知らない人がバラバラに翻訳をやっているわけではないようだ。もしかすると、この映像作品の日本語テキストにもその人が携わっているのかな。
ただ、言葉を使っているといっても、映像に添えられているのはもっぱら書き言葉で、喋り言葉ではないのですね。個人的には、作家の声を聞きたいという思いもあるのだけど、声までバイリンガルにするのは難しいのかな。
この映像作品と併せて上映していた「トーク・ノーマル」という作品(1987年に彼女が東京で行なったレクチャーを記録したヴィデオだそう)の中で彼女が言っていたのだが、以前、日本でライブを行った際に、日本語で歌おうと考えて、あらかじめ日本人に歌ってもらったテープをパーフェクトに覚えてライブに臨んだのに、ある観客から、あなたは英語ではクリアに歌うのに、日本語ではどもるんですね、という感想を受けたそうだ。それで、後で分かったのは、実はその日本語のテープを歌った人がどもる人だった、というエピソード。
しかし「トーク・ノーマル」は長いですよ。88分もあるんだから。途中で何度もウトウトしちゃいました。
その点「山の中に隠されている」は短くてよいですね。このままもう少し見ていたい、というところで終わってしまうのがよい。どこかで再上映とかDVD化とかされないのかな?

ローリー・アンダーソン「時間の記録」
http://www.ntticc.or.jp/Archive/2005/THERECORDOFTHETIME/index_j.html

しかしこの「時間の記録」ってタイトル、今さらながら、あんまりピンとこないんですけど。
原題の"THE RECORD OF THE TIME"をそのまま訳したんでしょうが、なんかね。いわく言いがたいのだけど・・・。

投稿者 hiraking : 06:32 PM | コメント (0)

October 04, 2005

両国・錦糸町・向島

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こんなのが出てた!墨田区報で知りました。
さっそくテルミナで購入。

投稿者 hiraking : 08:07 PM | コメント (7) | 墨田通信

October 03, 2005

September (bad) dream

この週末は真夏みたいにいい天気でしたが、その前の週末、秋分の日を入れた三連休は、結構涼しかったですよね。
その三連休、ぼくはちょっと実家に帰っていたんですが、急に涼しくなったせいか、向こうで風邪をひいちゃいまして、ほとんど寝に帰ったようなものでした。
日曜の夜に東京に戻ってきて、その晩は多少楽になったかなと思っていたんだけど、朝起きるとそうでもなくて、結局月曜日は、午後から仕事を休ませてもらって。

会社の診療所でもらった薬を飲んで、うちでおとなしく寝てたんですが、熱にうなされてたんでしょうか、どういうわけか、自分の体の中を愛知万博のグローバル・ループがぐるぐる回っているような幻想にとりつかれていた。
どういうことかというと、今飲んだ薬は、ぼくの体の中のグローバル・コモン1の部分では効いているけど、ぐるっとループが回って、グローバル・コモン2の部分では効いてない、だからもう1服飲まないといけない。そうやって次々にループが回るから、それに合わせて薬をどんどん飲んでいかないといけない。そんなヘンテコな強迫観念に襲われてしまって。
ちょうど前の日の日曜日に、うちで万博の閉会式の中継をぼんやりと見ていたんですが、そのイメージが頭の片隅にでも残ってたのかな?
それで、浅い眠りから、ふと目を覚ますたびに、どんどん風邪薬を飲んでたんです。
すると、薬の飲みすぎということもあるんでしょうか。夢うつつの状態で、体を起こそうにも、寝返りを打とうにも、全身がまるで熱ぼったいスライムみたいにグテーっと重たくなって、全然自分の意思じゃコントロールできない。
どうすりゃいいんだ!そしておれはこのままどうなってしまうんだ!こんな苦しさが永遠に続くんじゃないかという感じがしていた。
そんなふうに半分うなされつつもウトウトしていると、いつのまにか朝が来て、熟睡はできていないながらも、熱はあらかた下がっていて、仕方なく出勤。
それから2、3日は、ま、大体いいんだけど、どこか熱っぽかったり、腫れぼったかったり。
もうこれですっかり平常に戻りました、という感じになったのは、金曜日くらいかな?
でも、だいたい風邪ひくと、完全に治りきるまで、1週間くらいはかかるでしょう。
しかし、月曜の夜の、あの感覚は、われながらかなりキテましたね。バッドトリップというのはあんな感じなのか?
熱にうなされたから薬を飲みすぎたのか、あるいは薬を飲みすぎたからうなされたのか。
ともあれ、薬は決められた用法を守って飲みましょうね。副作用怖いです。

投稿者 hiraking : 06:57 PM | コメント (0)

October 02, 2005

夢の島から

前半終了です
投稿者 yhiraki : 01:53 PM | コメント (0)

October 01, 2005

恵比寿から

飲みすぎですよヤバイなー